(1)球磨川ラフティング協会 Aさん

100年以上に渡り人吉・球磨地方の伝統文化であり続けている球磨川くだり。その運営を担う会社であるが、球磨川くだりの船だけでなく、その長年の実績に裏打ちされた上でのラフティングの楽しみも提供されている。

球磨川くだりは、日本三大急流とも呼ばれる球磨川に船を入れ、多くのお客様を乗船させた状態でも、船の前後に立つ熟練の“船頭”と“ともはり”の2人によって日々変わる水の流れを読みながら安全なルートを下っていくレジャー。この川の急流の中で船上から四季折々で表情を変える美しい山々などの風景を楽しめる。

ラフティングは逆に、その急流の箇所に熟練ガイドの案内の元に安全対策を万全に施した上で激しい水場に飛び込んでいくのが醍醐味。遊園地でジェットコースターに乗るよりも、自然の水路でスカッとストレス発散ができるのが魅力的。

ただ、現在は水害の影響で川下り・ラフティング共に休止中。巨大な自然の力により川の様子も変わってしまっているので、川底掘りなどを行い安全性をしっかり確保しながら、まずは夏までに一部区間での再開を準備中とのこと。

球磨川でのラフティングの魅力とは?

お話をお伺いしたのは、球磨川くだり株式会社社長、瀬崎公介さんです。

(上野)

私のようなアウトドアダメ人間でも興味をそそられるような球磨川ラフティングの魅力は何でしょうか?

(瀬崎さん)

ぜひ川を見てください。透き通ったこの透明度。その奥に綺麗な緑色が見えて、ディープグリーンと呼んでいます。全国のラフティングができる川の中でも、この球磨川の水質はトップクラスの素晴らしさです。

(上野)

綺麗な水ということは衛生面でも安全に遊べるということですね?

(瀬崎さん)

その通り。それに球磨川は緩急が激しくラフティングを楽しむのに最適な急流ですから、大自然を思う存分楽しむ事が出来ます。

球磨川下りでも十分楽しめるのですが、ぜひラフティングの魅力も知ってもらいたい。我々は球磨川下りで自然風景の素晴らしさをじっくり体験して頂きながら、さらにラフティングで川の面白さも体験できるという二つのレジャーを提案しています。

(上野)

ラフティングとかは僕のようなインドア引きこもりには無縁の世界だと思っていましたが、実際に現場にきてお話しを伺うと、段々引き込まれていきそうです。

(瀬崎さん)

まさに世界が変わりますよ。日常の生活でストレスを溜めてしまった方々にとっては一気に発散できる素晴らしい場所です。

荒ぶる球磨川での氾濫は宿命。だからこそピンチをチャンスに!

(上野)

昨年の熊本南部豪雨では、球磨川に大きなダメージを残しました。

(瀬崎さん)

ここではあえて語りませんが、我々も大きな被害を受けたのは事実です。川下りやラフティングもまだ休止中ですし、災害当初の絶望的な状態から、ようやく復興に動き出して営業再開の光が見えてきました。

ただ、川の形状の変化や泥の川底への堆積なので、それらを元に取り戻すにはかなりの時間を要します。でも我々としては安全が確保できた一部の区間から先行してラフティングを始めます。もちろんまだ以前のような荒ぶる急流を激しく進むという、ラフティング常連の皆様が待ち望んでいるコースはもう少しお時間を頂きたい。

ですが、これを機に新しい球磨川の楽しさを皆様にお届けしたい。これこそピンチをチャンスに変えたいと思っています。

新しい提案「カジュアルラフティング」

(上野)

そのピンチをチャンスに変える秘策とはなんでしょうか?

(瀬崎さん)

まだ球磨川全体がラフティングに最適な状態になるには時間を要しますので、今シーズンはまずラフティング初心者の方向けの安全性がより高いコースを用意して、お客様も川も無理のないようにスタートして行きたいと考えています。

そこで私たちは「カジュアルラフティング」を新しく提案し、地元熊本県民の方々に球磨川ラフティングに馴染んで頂きたいと思っています。

(上野)

「カジュアルラフティング」とは良い言葉ですね!

(瀬崎さん)

まだ続くコロナ禍の中で、県外からのラフティング愛好者の方々が県跨ぎでこちらを気兼ねなく訪れるということもまだ時間が掛かるかも知れません。

ならば、ぜひ今のタイミングだからこそ、県民の皆様に球磨川ラフティングの魅力を体感して頂きたい。

まずはカジュアルラフティングで体験をして頂き、また来年以降さらに球磨川の回復工事がどんどん進んでいったら、またもっと球磨川醍醐味の激しい急流コースも解禁できます!

(上野)

皆さんの中では、水害にコロナ禍のダブルパンチで、人吉を観光で楽しむのを遠慮している気持ちがまだ多いのかもしれませんが、今年の夏ならば期待大。大自然の中なら換気の心配も無用というわけですね。

それにカジュアルラフティングでしたら、アウトドアに慣れない私でもチャレンジしてみようかという気持ちになってきました。

担当ガイドの「トーク力」もラフティングの楽しみ!?

(上野)

ラフティングといえばガイドさんが重要と聞きますが?

(瀬崎さん)

その通りで、実は球磨川には大小10数のラフティング団体があって、総勢で約200名のガイドがいるんですよ。

(上野)

そんなにいるんですか!?

(瀬崎さん)

修学旅行生などの利用もある時期になると1日で50近くの船が出ている時もあります。

それだけの数ですから、各団体それぞれの特色・サービスを打ち出して差別化を図っているので、同じ川でのラフティングでもそれぞれの楽しみがあります。それが球磨川ラフティングの魅力ですね。

(上野)

そうなるとまたそれぞれに付くガイドさんも違いがありそうですね。

(瀬崎さん)

ガンガン激しい急流にチャレンジしていく方とか、優しい仏のような方とか。なにより参加者とのトーク力が素晴らしい。安全に体験してもらうために言葉でしっかり伝わらないといけないので、各ガイドともトーク力の向上には非常に頑張っています。名司会者級の話術があるガイドも何人もいますよ。

(上野)

そういう楽しみもあるんですね。

(瀬崎さん)

トークも上手いイケメンガイドも多くいますので、そのガイドも目当ての一つとして球磨川ラフティングの楽しみになされる女性の方々もいますよ!

(上野)

その努力そこが参加者を飽きさせないで多くのリピーターが生まれているんですね。

(瀬崎さん)

今年はどうにか7月までには再開できるように準備を進めていますが、激しい急流部分はまだ安全性の確保に時間が掛かるので再開は一部区間に限られます。だからこそ各ガイドのトークや企画力に掛かってますので、今回はいつも以上に趣向を凝らしたカジュアルラフティングに期待してください。

お話しを聞いて、球磨川ラフティングがこんなにも全国的に認知度が高いレジャーだとは知りませんでした。熊本は都会と比べて何もなくて…などと言いがちですが、都心の方々から見れば熊本は凄いコンテンツの宝庫なのです。

その中でも阿蘇・天草などには注目がありましたが、今年は球磨川も狙い目!

今年の夏は本当に球磨川ラフティングが熱くなりそうです。